キャンプを始めたあたり、2015年、ランタンを調べていたらなぜか「カーバイトランプ」にたどり着き、気がつけば真鍮の虜に(汗)
オークションで落札したはいいものの年代物過ぎて掃除が大変。。。
そんな「カーバイトランプ」についてのお話しになります。
「カーバイトランプ」
知ってますか?!「カーバイトランプ」
「アセチレンランプ」とも言うようで、知っている方はかなりのマニアな方では(笑)
年配の方は馴染みがある方もいるようですね。
自分は知らなかったです。
カーバイトランプとはカーバイトに水を加えて発生させたアセチレンを燃料として明かりを灯すランプになります。
ん~、よく分からんよね(汗)
まず「カーバイト」
炭化カルシウムCaC2の事です。
もっと分からんよね(汗)
石ころです。(笑)
その石ころに水をかけると。。。化学反応がおきて。。。
アセチレンガスと水酸化カルシウム(消石灰)になってしまうんです。
要はガスと白い粉になっちゃうんです。
白い粉は昔、体育の授業で校庭にライン引いたと思いますが、あの白い粉がこれです。
今のラインは違うみたい、昭和な時代の時の話です。
ガスはそうですね~、自分が馴染みがあるのはガス溶接とかガス溶断ですかね。
工業高校卒業なので高校生の時、使ってました(笑)
「ガス溶接技能」だっけかな?!資格も持ってますよw
ちなみにカーバイトの歴史は1800年末ごろのようでそこそこ歴史があります。
こちらに記述があったので載せときます。
関東アセチレン工業株式会社:カーバイド工業の歴史
※ページの一番下にあります。
その発生したガス(アセチレン)を燃料として火が着くんですね~
それがカーバイトランプ(アセチレンランプ)の原理。
正に科学の実験です。(笑)
もちろん最近のランプではなく、大正から昭和あたりに主に炭鉱を中心に使用されていたようです。
と、うんちくはここまでで、早速見てみましょう~w
オークションにて
じゃん ♪
たしかオークションで落札したのが、2015年5月。
2つセットでした。
キャンプ用に初めて買ったランプですw
さすが年季が入っていて汚れてますね~(笑)
1つは固着していて蓋が空かず。。。
もう1つは何とか開きましたが、やはり汚い(笑)
中も石灰が固まってます。。。
クエン酸に漬けて掃除!
真鍮はクエン酸を溶かした水に漬けると綺麗になるとの事なので早速。
あれよあれよとゆう間に真っ黒。。。そして1日漬けてみました。
途中で蓋が開かなかった1つを出してクランプを挟んでこじ開けてまたクエン酸に漬けます。。。
ドロドロですな~(汗)
上側も。。。
もう1つはバラバラにしようとしたんだけど、固着していて壊してしまった。。。
あぁ~あ~
綺麗になりました~!
クエン酸から出してピカールで磨いた後です。
ピッカピカw
着火テスト~
中にカーバイトを入れて。。。
着火~w
おぉ~w
ランプとは言い難い代物ですな。。。(汗)
夜またやってみましたw
これ、2015年の写真なので携帯で撮影だったんですが、なんか神秘的な写真w
と、ここまでが落札当時の内容になりまして、今回、久しぶりに出して見ましたw。
構造と仕組み
カーバイトランプの仕組みをちゃんと説明してなかったので写真付きでお届けしますw。
これが上の水タンクです。
この中に水を入れます。
下のカーバイトを入れるタンクになります。
これは上の水タンクと下のカーバイトのタンクのつなげる為のリングになります。
上下のタンクの接合面に入れるパッキンになります。
このパッキンがダメになると隙間からアセチレンガスが漏れてタンクに火が着きます(汗)
経年劣化によりダメになっていたので自作品に交換
水タンクに付ける水の栓になります。
先端の細い部分で水の量を調整します。
水タンクの上の穴が水の栓を付ける穴で、
下の穴が水を入れる穴です。
水を入れる穴の栓は欠品中~
水の栓を付けるとこんな感じです。
水タンクの裏側です。
真ん中の穴から水が出て下のカーバイトタンクに垂れるようになってます。
そして見えずらいですが右下の側面に開いている穴がアセチレンガスが外に出る為の穴「火口」の穴になります。
水の栓を全閉した状態
穴に隙間がありませんね。
水の栓を開けた状態
穴に隙間がちょっと開いてます。
ここから水がぽたぽたと落ちるんですね~
火口のカバーなのかな?!
多分そうなだと思います。。。
そして火口のカバーを止める金具
羽の片方が折れてます。
年代を感じますね~
カバーを付けるとこんな感じ。
火口になります。
水タンクの側面に付いている火口に穴にねじ込みます。
こんな感じです。
全体像です。
磨いてなかったからくすんでますね(汗)
今度は燃料「カーバイト」になります。
燃料の「カーバイト」です。
石ころです。
固いです。
オークションにて1kgを購入だった気がします。
ケースの中に乾燥剤を入れてはいますが湿気で少しずつ石灰化してる気がします。
購入時はもっと「石ころ」っぽかったです。
アセチレンガスの匂いなんですかね?
硫黄のような匂いがするんですよ。
久しぶりの着火 ♪
では 「火」 つけましょう~
カーバイトのタンクにカーバイトを2,3粒入れます。
少なく見えますがカーバイトは石灰化するとかなり膨れますのでこのぐらいがいいかな。
上下のタンクをつなげて、水の栓を1回転半ぐらい回します。
1分ぐらい待ってアセチレンガスが溜まって火口から出てくるのを待ちます。
そして火口に火を近づけると。。。
着火~ ♫
何度見てもランプとは言い難い代物ですなw
なんせ「裸火」ですから(汗)
水のタンク見えますかね?!
アセチレンガスが燃えるんですが基本、不完全燃焼で煤が出るんですよ。
で、風で煽られるてタンクとかに触れるとご覧の通り煤けちゃいます。
溶接・溶断のように酸素量が調整出来る機構無いので青火にはなりませんが普通のランタンに比べると炎が明るい気がするのは炎の温度が高いからなのかな?!
溶接などで酸素を調整した青火で3000℃以上
空気中で約2300℃(ネットで見つけました。)
ちなみに、ろうそくの青火で約1400℃、中心部で約600℃だそうです。
WINGD WHEELのようなハリケーンランタンの優しい明かりもいいんですが
カーバイトランプのような裸火のちょっと荒い火も見てて飽きないですね~
風などで火の表情が常に変わるのでつい見入っちゃいます(笑)
使用後の石灰です。
こんなんになるんです。
この状態でもアセチレンガスが発生しているので直ぐには捨てれないです。
自分はこの後に再度蓋をして水をいっぱい入れてヒタヒタの状態にして完全に石灰化させてから廃棄するようにしてます。
如何でしたでしょうか?!
炎の調整や、使用後の石灰の片づけなどが実用的ではないので頻繁には持ち出せないですが、この炎が役に立ったことがあります。
花火
そうなんです、花火に火をつける時に炎が大きく火が着けやすい。
花火する時にお薦めですよ~(笑)
でも基本はソロ向きなんでしょうね~